OHの甘いささやき
 2016年2月2日にアイドリングの不調を感じ、その後始動ミスが出始める。プラグをイリジウムから標準プラグに戻したりアイドリング設定を変えたりして走っていた。原因特定できる知識もカンも働かずに乗り続けた。
 アイドリング不調発生後、カタナのサービスマニュアルを入手したので2月の三連休を期にキャブレータのOHをやってみようという運びに。素人が精密機器をいじるリスクを抱えつつも“手を入れるほど愛着が増す”説を信じて時は来たれり。
容疑者
後日談
おそらくキャブ不調の主因はここ。発見した時、4番キャブのチョークを引っぱるチョークプレートが外れてヘッドの部分に引っかかり、戻りきれない1〜3番のチョークが若干引き状態で混合気が濃くなっていた。
バイク屋で見つかった凡ミス。最初の不調が表れた時点でここがズレていたら不調の原因はほぼ確定だったし、ここで対応出来ていたらプラグ替えたりオーバーオールの手間とコストもかからなかった事必至。
日頃各部のチェックを怠らなければ最小限のリカバリーで済んだ事だろう。普段から“よく見る事”の重要性を深く感じさせるトラブルだった。

マニュアル・キャブ キャブレータ取り外し(2016.2.19〜2.21)
サービスマニュアル ¥5,390(オークションで購入。業界小売価格不明)
 マニュアルを見るとエアクリーナーのマウントボルトを外すだけで、キャブを抜き取るクリアランスが確保出来るとある。一別するだけで最新鋭のMSを動かせる才能はなくとも手持ちの工具でなんとかなりそうと思わせてくれるマニュアルの有用性はありがたい。
キャブ取り外し
キャブ取り出し
 キャブの抜き出しは思いの外スムーズに進行。これで戻せなくても自業自得。買ってから始めて見るブロックは経年の汚れとパーツのくたびれ具合が露わ。ゴムや樹脂パーツを全とっかえできたら理想的だが洗浄が主目的。交換パーツなしでオーバーホールするのは無謀の一言である。
キャブ取り出し
キャブ取り出し
キャブ取り出し
 作業場へ持込み分解・清掃作業。キャブクリーナーとパーツクリーナーで洗浄。ガレージキット製作に使うコンプレッサーと塗装ブースの換気扇が大活躍。原理はエアピースと同じキャブレータだが、構成パーツの多さと1個でも傷つけたり紛失したらバイク自体が走らなくなってしまう緊張感が4個分。単気筒エンジンのシンプルさがうらやましくなる。

 開けて見ると欠損パーツの代用品やニードルの曲がりを発見。前オーナーもしくは辿ってきたバイク屋の手が入っていることが判る。ジョイント部分のゴムパーツ劣化も確認。調子崩してもやむなしなコンディション。つぶれたOリングも交換しないまま戻すのはOHの意味がない。

 2月19日(金曜日)にバラし、21日(日曜日)に組立ててカタナに戻す。結果、4番フロートにガスが流れない……  カップ外してカチャカチャしてたら流れたもののエンジンは点火せず。翌日点火してオーバーホール成功! と、思いきや翌日走行中にエンジン停止。結局バイク屋預かりとなって窮地を脱する。まぁ、なんというか

交換パーツもないまま行う素人いじりは勇み足。

これにつきる。収穫はキャブレータの構造と組み付け手順を体験した事。
一度覚えれば次の機会に有利となろう。ちょっとだけ愛着が増えたのは
確かである。
キャブレータオーバーホール ¥40,000
(2016.3.27記)

身の丈カスタマイズ
(2016.3.12〜3.13)
 キャブのセルフOHは失敗。ならば自分の手の内で済むメンテナンスということでメカ系以外の箇所を修正していく事に。なにせ中古車。補修箇所には困らない。
カット
延長キー原型
延長キー原型
補修作業の合間に始動キーの改造も行う。キーは社外品の小ぶりなサイズなため、使い勝手向上にボディ部分の延長を図る。アルミ板をボルトとリベットでキーに接合して骨組み。
延長キーキャスト埋め
ボディ注型
もけい粘土を適当に掘ってスペース確保。キーを固定しレジンキャストを流してボディ作り。硬化前に昔作った樹脂製エンブレムを乗せて装着。が、キーの重量軽減のため削り落としてUSBメモリみたいなバー形状に落ち着く。
延長キーキャスト埋め
仕上げ
白デカールを作り、SUZUKIとGSX400SKATANAを貼り込み。普通のゴシック系フォントがデカールをしっかり乾燥させないうちにビニール系塗料でコーティングしたため変形、グニャグニャした手描き文字風な仕上がりになってしまった。
10分どん兵衛を待つゆとりさえもたないせっかちぶりがこういう結果を生む。トップブリッジ面より突き出しが増えた分、使い勝手は向上。そうそう折れる事もないだろうから良しとしよう。

左カウリング 左カウリング補修
 ボルト止めのマウントベースは購入時から破損。ウインカーホール下のクラックは最近割れが広がってきたもの。裏側に補修後があったので乗っているうちに再発というところ。
カウル補修
 段ボール用のホチキス針(?)を通して患部を固定。裏側にレジンキャストを流して固定。表面はそのまま。パテ埋め〜塗装となると応急処置では済まされない手間がかかるのでスルー。傷口を塞いだ状態でひと区切り。
固定ホール補修
 サイレンサー綿を巻いた残りのステンレス線で軸打ちしてレジンキャストで欠損部を補完。食い付きと強度は問題なし。屋外使用と絶えず振動にさらされる環境でどこまで持つかは実戦待ち。予想より簡単に補修できたので買った時にやればよかったと思うズボラの悪癖。
チンガード固定ホール補修
 ヘッドライト下のチンガードもボルト固定ホールが半壊していたので、上と同じ要領で欠損部補完。ここが壊れているのは前オーナー時の転倒度合いを物語る。
左サイドカバー補修
 ボールジョイントで補修していた左サイドカバーも差し込み軸を削り出してレジンキャストで固定。チョークレーバーの軸受け部分も隙間埋めが破損したので再度埋め直し。
シルバー塗装
 色調合まったくナシの缶スプレー吹きで補修完了。新車ならもう少し気を遣うやしれん。見えない部分という事もあり大雑把感多し。
1週間ほど走った段階では破損なし。しっかり機能しているのは嬉しい限り。

容量増加作戦(2016.3.20〜3.21)
車載工具
車載工具&ブッシュゴム ¥6,700
車載用プラグレンチが入ってなかったので買ったらえらい出費。カウルマウント用のゴム込みなのでゴムも相当高い。純正・手持ち入れ替えて車載用に選んだのが右の工具。100円ショップで買った200円のポーチに入れ替え。それにしても…… 購入前にもうちょっと考えるべきだった。 シート下拡張
 これまでシート下には車載工具とストレッチコード、簡易シートバッグをリュックタイプに戻したナップザックを収納。かなりギチギチの容量なため、フェンダーとテールランプのマウント位置を7ミリ、ランプとマウントベースに7ミリのカラーを入れてテールエンドを14ミリ後退。車載工具スペースの後端を削ってフラット化。ほんのわずかな容量増加でもスムーズな出し入れが可能になったので満足感高し。
ver1最後の勇姿
ドナドナ 始動は良好。お化粧直しも終え、さぁ再び快走の日々へ…… と思いきや好事魔多し。3月22日バイト先からの帰宅時に異音発生。エンジンは回っても動力がチェーンに伝わらないミッション系のトラブル。10日も経たずして再びバイク屋入院の不運に見舞われる。キャブはなんとかバラせてもエンジンはまったくチャレンジする気が起きない難物。プロに任せるしか打つ手なしでドナドナ搬送。
 一度起きれば次が待ち受けるトラブル。これが中古車の運命なのか? バイクの神様は中年デブを見限ったのか? 走るにはいい季節でも時は無情に過ぎていく。中古車とトラブルは一蓮托生である。(2016.4.7記)