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本全景

たのしき1/2

2008年5月31日発行
A5判76ページ・カラーコピー 7部出力
2007年5月20日(日)から10月8日(月)にかけ、自宅の窓から見える水田の移り変わりを1日1枚のペースで撮り続けた観察日記本。定点観測の興味は、三宅裕司の『エビ天』(三宅裕司のえびぞり巨匠天国)で放送された佐藤義尚氏の『Papers』という新聞のコマ撮りアニメーションに寄るところが大きい(日毎の天気図重ねるだけで雲が動くのは衝撃だった)。自分でアニメが出来なくても稲の成長がそれを担ってくれる…… 観て良し食べて良しの素晴らしい素材であった。
本文見開き 見返し
本文と見返し
小さな苗がたわわに米の穂をつけるまで約半年。人間の幼児から成人までの時間と比較すれば40倍くらい成長が早い。なんとか家庭用ホチキスで綴じられる分量でおさまったのもそのおかげ。
 従事している人には及ばずとも米の一生を見つめた事はなんらかのフィードバックがあると思う。人様の田んぼを観察しただけでもなにがしかの縁を感じる心持ちが生まれる。子供の成長を見守る親のまなざしとはこんなものなのかもしれない。
表紙変遷
表紙変遷
当初はカバー付の角背本にする予定(左図)で進めていたがコストや手間が気になりだして方針転換。中綴じ軽装本で行こうと面付変更。表紙は自宅のメタルインクリボンで箔押し風にやろうとあれこれ考えてみるが(中・右図)商業誌っぽくならないので投げ出し(別に売りものではないが)。あれこれやって上記の装丁に落ち着く。
内容を読み込み、自在に文字や図版を置いていく菊地信義の凄さが身にしみる。氏の作品集を参考に作業してた時に感じた遠大なる距離感。
元来性急すぎて投げっぱなしの人間がコツコツやってまとめる作業……これが可能になったのは歳とったおかげである。さて、この方向で次のアプローチはあるかといえばゴニョゴニョゴニョ……。
それは置くとして夏と冬に上京しない人向けの非オタ本製作は社会人属性を高めてくれる効果大と思うのでその道の方にはお勧めしたい。単なるアリバイ工作かもしれんけど……
(2008.6.11記)
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