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遊星爆弾とは?

遊星爆弾  「宇宙戦艦ヤマト」において、地球全土の破壊および環境改造に活躍した大ガミラスの戦略兵器。この遊星爆弾(右図)をモチーフに使おうというのが遊星ランプ。
 ワンフェスの熱気にあてられ、“俺もガレキを作ってみたい”衝動がかけめぐり、なら最初に手がけるのは作中最もワンダーなビジュアルを植え付けてくれた本アイテムを置いてないのである。

藤本窯2人目の原型師誕生?

 2000年2月のワンダーフェスティバルでデビューした造形集団……イヤ、正確には同人誌サークルとしてのアニオタライフに、陶磁器作品を作れたり、ドール方面につながっていたり、妄想好きな面子がリンクした事から始まった、イベント参加型サークルであろう。
 遊星ランプの企画は藤本窯としてすでに提案されており、この部屋で進められるのは藤本窯造形担当のポッター先生でも運営・プロデュース担当のDUN氏でもなく、広報担当の俺がどれだけ作れるかとゆー個人的な興味で行っている参考資料的作業な事をお断りしておく。
イメージスケッチ
イメージスケッチ
スケッチは2001年8月に作成。ルームランプとして20cm程度のサイズを想像してみた。シンプルなのはディテールを描き込めないだけである。
この時点ですでに、ポッター先生から“クレーター部分は穴開いてないとクレーターじゃないやん”という指摘があり、そりゃそうだが俺の遊星爆弾は云々……という同世代にしてから既にビジュアルイメージに食い違いが生まれていたりする。
藤本窯がワンフェスに出品している、総統グラス・ガス生命体グラスにしても、大きさやトゲの形状には記憶の差異が見られた。色の感覚にしても同様で、だからこそ多くの人がそれぞれのスケールで同じ対象を語ると楽しいのだろう。
PRイメージ
PRイメージ
イメージスケッチを描いて、そのままシチュエーションを脹らませたもの。コピーも画像もすべてダミーだが、赤い光の部屋はこんなもんだろう、イヤ、こうであって欲しい、こんな姉ちゃんが使っていなければウソだ!という妄想が遊星ランプを頭から引き出したのは確かな事である。
 で、時は流れて2003年。厄年を迎えた老いへの焦りと、ワンフェスという造形の祭典に手ぶらで行くのは癪じゃないかという動機も手伝い、突如製作熱が発生、ショッピングセンターに並ぶ照明器具に電球型蛍光ランプの存在を意識野に入れた瞬間、バラバラなパーツが微妙な合体サインを発したのだった。近在で透明樹脂粘土を入手出来た事が決め手となり、一週間で組み上げたプロトタイプ。

そ、それがコレだ!

1号機外観
遊星ランプ試作1号機
2003年2月2日撮影

こ、これが連邦の……

 に、似てないやん……プロポーション違うやん。サイズ違うやん……ま、まさにその通り!みなまでゆーなよぉ……
こうなった理由を挙げると以下のようになる。
●電球サイズが95mmと小径で、蛍光灯をカバーする樹脂ドームへ直接粘土をペタペタ盛って作ったため、投光性を考えるとクレーターのくぼみが出るほど厚く盛るのがためらわれた。
●電球を受けるレセプター部分を電球と比較すれば見た目ほどの高さになり、高床式の佇まいに……
●リキテックス絵の具の透明タイプで着色したが、ズンズン沈んで見た目不透明になってしまった。
さらに加えて塗り跡がブザマだったため、トイレットペーパーにボンドと絵の具を混ぜたインチキパルプを貼り付けて二度手間な外装になってしまった。
 なお、一見スイッチに見えるボタンはスチロールを削って差し込んだダミーである。コンセント直差しで発光させる原始モード。黒い円錐部分は紙製。ケント紙にプリントアウトした光沢紙を貼り付けてある。
 で、実際点灯させてみると下図のように発光するのだ。

昼と夜の顔

スケール比較  い、いかがだろうか?慈愛の心にエフェクトかけまくればそれっぽく見えたりは……かのエジソンが作っ白熱灯よりははるかに長持ちなのは東芝が保証してくれてるし(定格寿命は6000時間という)。
仕様図  遊星ランプのコンセプトモデル計画はひとまず終了。仕様はこちら。もしも同様な工作を考えられた方は参考にしていただきたい。

そして、新たなる旅立ちが……

 なんと、遊星ランプ試案(こころみのあん)プロジェクトがもう一つ。レッツ、ワープ!(わぁーぷ)

遊星ランプ ギミック仕様

 時に西暦2003年2月8日。ついに遊星ランプは回り始めた。それはもうグルグルと……  撮影日は2月9日
↓mpegの画像が置いてありやす。
回転モデル

見よ、遊星のメカニック!

内部写真
全体図・内部構造
 爆弾部分はガシャポンの透明ケースを樹脂粘土でコーティングしたもの。下の比較図を見ても判るように直径70ミリ前後のかわいいプチ遊星である。
 ユニット部分はオモチャのミラーボールを(ばらさなくてもいいのに)バラして使用している。もともとギミック云々はこのオモチャを買った時考えたんである(劇場版ターンAガンダムを博多の「ユナイテッドシネマ・キャナルシティ13」へ観にいった時に購入)。単三電池2本で照明と回転をまかなってるが、ギア比の関係でチト回りすぎの気がある。下図はデジカメで普通に撮っただけでこの有様。まぁ元気でいいかもしれない。
 すでに入手した材料を流用しているので、ほとんどタダで作った気持ち。しいて言えば、映像資料のためレンタルした劇場版ヤマト1作目のDVDとレンタル屋の入会費が一番かかっているのではと思う(700円くらい)。

まとめ

 これで素人的遊星ランプ製造計画はひとまず終了。来る2003年冬のワンフェスに参考出展の予定。デビュー?
 藤本窯のエース原型師、ポッター先生によればこの仕様なら押し型で充分複製がとれるという。動力ユニット揃えるのは難しいが、照明専用なら比較的容易なのではとゆーお気楽な妄想はおいおい考える事にしよう。読んでくれた方に感謝。ドモでした。(2003.2.10)
 以下に爆弾部分のレシピを掲載。少しはお役立ちするかのう……

安上がりには自信アリ

参考程度のレシピ
材料・手順 イメージカット 1 絵の具は乾燥後にとても発色するので、多少薄いかと思うくらいで充分。一番減りの少ない好燃費アイテム。真っ赤っかになっても光は通すので、そうデリケートに考えなくてもいいと思う。絵の具はアクリルの透明タイプを使用。
2 ケース表面にヒタヒタに柔らかくした粘土を薄く塗っていく。これがクレーター底面の厚みを決定。ケース表面は事前にペーパーをかけてくもりガラス仕様にしておいた。
3 クレーターを表現するのにナイスだったのは、板状にのばした粘土を適当にくり抜き、これを貼り込み整形する方法が浮かんだ事。均一の厚みでクレーターを作ることができた。
削ったり、短冊状に切った粘土を貼り付けたりしたが造形センスが追い付かず失敗。技量に左右されず均質な仕上がりを求める方法としては、これが一番カンタンだと思う。
最後にコンパスでつつきまくって乾燥。作業は2時間ほど。ストレスたまんないのも良かったなぁ。
完成写真
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