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お色直しの最終形態【遊星ランプVer.2 ギミック仕様改】
光沢ボディ  友人からの指摘により、本体カバー部分のシルエットと質感をスッキリさせた。フェルト地から光沢系のファンシーペーパーにしてプラスチックっぽさを出し、円柱と半球のシンプルな外観に。ドットプリンターの強みである特色(白)プリントで文字部分を印字し、両面テープで本体ユニットへ巻きつけている。ドムからリュック・ドムなみの変化がついたと思う。へへへ……
※03年2月11日作成・16日撮影(ポッター先生邸)
 で、これをワンフェスに持っていった顛末が下記の次第。今思うとビギナーならではの思い切りの良さが未来を変えた事になる。出来の良さではなく出来心が推進力となったのだなぁ(2008.12.29 追記)。

進 入

通路  6時半に起きてくもり。7時にホテルを出て、新橋駅近くの立ち食いで冷やしたぬきといなり食って、ゆりかもめに乗車。有明を目指す。初めて冷やしタヌキを食ったがシャキシャキっとした歯ごたえでうまかった。車中は似たような人たちがいっぱい。8時前にビッグサイトへ到着。去年もこんな天気だった。
 西館から東館へ延びるコンコースはすでに行列。開始2時間前。ありがたいことである。ディラー搬入口へ向い、DUNさんを待つ。
 ちなみに西館逆さピラミッドの下にはコンビニ・トイレが併設されており、寒い中での待ちにも救いの手が差し伸べられていた。去年来たときにはなかったよなファミマは……

搬 入

ディーラー通用門  全国津々浦々、一騎当千のディーラーが吸い込まれていく搬出入口。去年の俺は只の売り子だったが、今回は造形1コ分だけ胸張って入ることができる。通販健康器具の効果より確実に変化を実感できるのだ。
 ほどなくしてヒゲをたくわえたDUNさんが会場よりやって来る。会場でも多かったのだが、こちらではヒゲ流行っているのかしらん?
ブース前方 藤本窯前線基地前方ビュー
ブース後方 藤本窯前線基地後方ビュー

陣 形

陣形  今回はプロデューサーのDUN氏、俺に加えDUN氏主宰の同人サークルよりライターの観楽唐々・梅町将二さんが増援艦隊として手伝っていただき、設営ラクラク、会場見物たっぷり堪能というお気楽極楽モードでイベントを楽しめた。
 右は設営直後の藤本窯フォーメーション。後方のポスターは会場での切り貼りである。メカありフリルあり露出ありの他ブースと比べると、いわゆる華に欠ける展示品を補うかの如く、会場内でも視認性は良好。
 A0サイズは同人活動で培ったと思われるDUN氏の判断によるもの。貧乏性の俺に任されていたらA1で出力したに違いない(ちなみに裏は総統グラスのポスター)。
スタッフ  左より展示レイアウトを再考するDUN氏と観楽唐々氏。観楽氏とは初対面、才気煥発とゆーか処理速度の速い人で、蓄積した知識量を淀みなく話せるのがうらやましい。ヤマト2に肝を持つのは世代差だなぁと思わせる。ガンダム蘊蓄はもっとすごかった(これはイベント終了後の打ち上げでさらに体験)。
 それにしても総統フィギュアや副総統の絵だけじゃやはり華不足。可愛いフィギュアというのは存在そのものがアイキャッチだと判るショットである。ならばという訳ではないが……
おすまし顔  今回は宇宙戦艦お面で動く広告塔をやった。前回のガス生命体お面の教訓が活かされ、前方の音もよく聞こえ、小回りもきく。厄年も吹き飛ばすショックカノンの意気込みでマゼラン星雲波高しモード。
 手前みそになるが、今回の原動力はほとんど手に持っている遊星ランプが産みだしたものである。(平面活動はさておき)確信を持って言えるが、作るとゆー行為がヒトにあたえる影響はたいしたもんである。ぜひ体感する事をオススメする次第。
 奇しくも同日、原型師デビューを飾りオープニングMCを務めた人気声優の関“イザーク”智一氏も、気持ちいいから造形やったに違いない。きっとそうだ。てな事思ってるうちに開場。俺にとっても原型師デビューのイベントが始まった(ブースにもどらないと開場できませんアナウンスにも関わらず、戻らない輩がいてチョットズレ込んだ……)。

購 入

WFみやげ  意気込みとは裏腹に、最初の参加者(ディーラーの方)が総統グラスお買い上げの後、ワンフェス限定オリジナル食玩「ワンダちゃんのひなあられ」購入へと加速装置する俺であった……って、既に各ディーラーからカタパルト発進した皆さんで長蛇の列。俺と同じく“お土産必須!”の命を受けた鉄砲玉の皆さんであろう。山と積まれたひなあられがザックザックと削られていく。1トレーだけではコンプリが無理だろうと2トレー買ってブースに戻る。軽いが嵩張るひなあられ。帰りの道中で一番運ぶのに気を使ったアイテムである。
 帰りにヤマトブースのコスモガンを手にとって見るが、イメージとどこか食い違う。未塗装ゆえかサイズ故か……
 戻ってきた頃にはグラスが11個撃墜と言う。さる有名アニメーターもお買い上げとの事で、おやまぁへぇ〜と現場に居合わせなかったのは刻の涙。後にさる有名造形師もお買い上げになり、これは自分が対面で手渡す。“これはツボだなぁ……”“ツボじゃなくてグラスなんですけど……”“うーん、うまい。3点”と3点もらう。

フリータイム

ガレージ張り子  昼ごろから梅町氏もブースに入り4人体制。ローテーションで会場見学に出かける。都合2回ほど周遊してデジカメ撮りまくり。
 不思議と腹も減らず、イベント中はペットボトルのお茶だけで済ませた。これもテンションの上がり具合ゆえだろう。去年食ったケバブの店がなかったのも残念。ヨーグルトソース、合うのかのう?
 →この張り子さんを出展されたディーラーはアプローチが藤本窯同様、素材からくるインパクトがあってキャラにもピタリと思った。去年出てたらアニメ効果で買ってたな。

鑑 賞

雨と無知
まっく道
ようじょ戦車
 左:雨さん&雨姉さん。中央:まっく道の二人。媚態しまくりの幼女は原典あるのかも不明だが、いずれもガシャサイズで眼に入ってきた作品。ディーラー名すっとばして撮ってるのでキチンと表記できず申し訳ないが、撮影許可とったり、もしくはOKの表示があるものを撮影している。為念。上の二つは同じディーラーさんの作品だったと思う(2009.2.28追記 後に「M—C—KIN」を作る際、ゴム型の補強技法を参考にさせていただいた「グリフォンズ・ガーデン」さんの作品であった)。
 しかしこの、右のようじょ戦車はエロすぎ。オプションの妙とでもいおうか……ガシャにしたらバカウケするんじゃないのか?とーってもレンジが広そうである。
ナース
ツインテール
小麦ちゃんのサブキャラ
いちごにエプロン
さくら&知世
ベルダンティー&守護神?
 改めて言うまでもないが、女の子のフィギュアとゆーのは華だなぁ……と前回以上に感じた。まるで花壇の中を歩いているような感じとでもゆーか……2次元世界の可愛い・綺麗という成分を見事に結晶化させた作品が原色の彩りで迫ってくる。もちろん他にもメカものや特撮、銃器関係の見事なプロップやクレーンなどのスケールモデルetcと、バラエティ豊富な作品も会場をにぎわせていたが、“考えるな、感じるんだ”モードで歩くとデジカメは実に正直だった。
 後はその範疇で傾向が出てしまい、他に撮ったを見るとフリフリメイドさん系キャラがツボだったか。女神様やセーラームーン、こみパ、コスチュームで判断すると、特定ゲームの一群が各所で見かけるモチーフで、当然あると思ったシスプリ系は微小。(2つほどのディーラーでみかけたのみ)ハピ★レスにいたっては委員長が一人いたくらい。エアマスターの出展もあったので、夏にはマリみてキャラも出展されるやしれん。
 CCさくらや女神様、セーラームーンなどは同一モチーフを作りつづけて表現を洗練させていった趣があって、キャラクターものではあっても、流行りよか好きなものをまず作るという姿勢があるように思う。
 羽根とか髪、布のドループ感などは一発で出来ましたとゆーものではないだろうし、ペンタッチを立体で再現したかのような繊細さは、何回抜いて成功したのかというビックリ加減。で、実際は自分で買って塗らないとこうならないのだから、要求されるスキルはとんでもない。彩色済みガシャや食玩どまりの身ではたどり着けない世界。サインペン1本から始められるどーじんより間口狭いのもうなずける。
盆栽
モニター水槽
まりんちゃん
 エロエロ系になると、さらにアイキャッチ度を増して花壇からネオン街の煌めきへ色味を変えていく。AVジャケの直球勝負と同じくらいピンポイント爆撃の精度は高い。寄せてはかえす肉感の前には、ただ翻弄されたほうが気持ちよい。“我々はボーグ。お前達を同化する。抵抗は無意味だ”である。
まほろさん
たぶん「いなば屋」さん作
高原瑞希
 “エッチなのはいけないと思います”の人もたいていこんな格好で各ブースを飾っていた……見るより買って作らなければ、作った人のメッセージを受け取った事にはなるまい。それを置いてもビジュアルで楽しませてくれるイベントの規模と出展ディーラーのバラエティさが、いい旅土産になった。記して感謝したい。

閉 幕

ブース卓上  総統グラスの全バージョンとガス生命体グラス。末席に遊星ランプをしたがえた藤本窯艦隊のフル・ラインナップである。ガス生命体グラスを数個残し、購入者の住む都道府県へと旅立っていったため二度と実現出来ないカット。
 遊星ランプはTさんという方が身請けしていただき、俺の原型師デビューは“完売”という栄誉を受ける事となった。本にしても個人誌を売った事はないし、趣味の範疇で作ったものが対価という扱われ方をしたのは人生初である。スゲェ、凄すぎる……これだけで今年初めから上京当日までやっていた作業は昇華されたのである。よかったな俺。
 17時、閉会のアナウンスが流れ「ワンダーフェスティバル2003年・冬」は拍手のうちに幕を閉じた。榊さんとフォークダンス踊ったかおりんの気分だったのは言うまでもない。

感 激

ブース卓上  今回は打ち上げまで参加できたので、イベントの全行程をクリア。ホテルに戻るまで、まるごと味わいつくした最高尽くしの1日だった。
 そういえば、20代始めに活動してい同人サークル活動では打ち上げとゆーのをやってなかったような記憶がある(既におぼろげ)。本作るだけで精一杯だったとも言えるが、気持ちをリラックスさせる余裕がなかったのが正直な所。今くらいのユルユルした気分で接していれば、以後の生活もかなり変わっていた事だろう。
 プロデュースしているDUN氏が、“グラスを買っていく人が皆、とても嬉しそうに持ち帰るし、見物する人も口元に笑みがこぼれる光景が印象的”というのコメントを自サイトで語っているが、その空気がこちら側にもいい影響を与えてくれているのは確かである。
 以前買った人も訪れてバージョン違いにコメント寄せてくれたりするのは総統冥利に尽きるというもの。(日常的に使っておられるカップルの、“飲み物の見映えがするから黄色のグラスが欲しい”なんていう意見は目からウロコ)
 同じイベントに4回ほど参加していても、エリアがCからAに移動しただけで“新発見”されてしまうのは意外だったが、まだまだウケる機会があるのかと、次回への期待も高まるビートのディシプリンな1日。(栖)

後 記

 すでに夏への参加も表明した藤本窯であるが、本隊の方は最大の難関、版権越えが待ち受け、第13独立機動部隊の遊星班は、上京時に買ってきた本がいまだに机の上を占拠したままで、バージョン3への開発着手にも至っていない状況。なれど時が来れば運命は自ずと動き出す……刮目して待たれ〜よ〜(黒ヒヨコかい)
ICレコーダー
【おまけ】ワンダーフェスティバル2003冬・開場アナウンス
東京ビッグサイト東館で収録。(約4分)
 レジンキャストもシリコーンゴムも使っていない、樹脂粘土で固めただけのでっちあげモデルであっても、初めて自作のアイテムをブースに置いたのがこのワンフェスでのトピックだった。
 自分と同じこの03年冬が原型師デビューという方は他にもいたと思うが、中でも一番話題となり、声の世界では超メジャーな人がオープニングのアナウンスとカウントトダウンを行った事も忘れられない。 以下は、ICレコーダーに入れっぱなしの音声データをテキストに起こしてみたものである。
 録音性能の低さと会場の喧騒で完全起こしは出来ていないが、当日の雰囲気を伝える資料としてここに残しておこうと思う。 以下本文
2003年2月22日午前10時ちょいすぎ
※女性アナウンスの放送(エコーききまくり)
 ピンポンパンポーン
 ワンダーフェスティバル実行委員会より、場内の皆様にお知らせいたします。
 あと、数分でいよいよ開幕となりますが……開場アナウンスと、カウントダウンを今回は特例として、人気声優の、関智一さんに努めていただくことになりました(場内拍手起きる)。
 開場のアナウンスがかかりましたら、みなさん、ぜひとも盛大な拍手をお願いいたします。
 もう一度繰り返します。あと、数分で、いよいよ開場となりますが、開場アナウンスと、カウントダウンを今回は特例として、人気声優の、関智一さんに努めていただくことになりました。
 開場のアナウンスがかかりましたら、みなさん、ぜひとも盛大な拍手をお願いいたします。
 ピンポンパンポーン

※そのあと数秒おいて(これもエコーききまくり)
 えーテステス、テステス……え、ただいまぁ〜ご紹介にあずかりました〜人気声優の〜関智一です。(笑い・盛大な拍手)
 ご紹介にあずかりました人気声優に拍手でお応えください。(さらに盛り上がりの会場)あたたかい盛大な拍手、ありがとうございます。
 ワンダーフェスティバル参加者のみなさん、おはようございます。わたくし関智一も、小学生のころ、かやま町の海洋堂まつりで、ボーメさんに、模型の作り方を教わって以来、長年の夢が遂にかない、今回のワンダーフェスティバルにて、原型師デビューを飾ることにいたしました。(拍手)
 拍手ありがとうございます、拍手ありがとうございます。催促したようで申し訳ございません。
 わたくし、本日12時よりウルトラマンレオ対ブラックギラスの、フィギュアを、6000円……強で(場内ざわめきウケ)海洋堂さんの近くで販売しますので、是非、来てちょうだい。
 え、ちなみに、レオの販売元である海洋堂から、原型製作に対するギャラはキチンと出るそうですが、この会場アナウンスは“ついでだからええやろ”とゆー感じで、ノーギャラでやらされています。(笑)ノーギャラでやらされています。(笑い・歓声と盛大な拍手)ノーギャラでやらされています。海洋堂さんの〜○○○○〜(判読できず)
 ではみなさまにとって長らくお待たせいたしました。カウントダウンに入りましょーう。みんなも一緒に叫んでちょうだい。れっつ せい とぅげざぁ〜  じゅう きゅう はち なな ろく ごー よん さん よん(どっと笑い) ごー(ざわざわ) にー いーち ぜろー

 ワンダーフェスティバル2003冬、れでぃ〜〜ご〜!!!(どっと歓声)

 あと二言三言あったが、ざわめきと音が割れて聞き取れず。そのままワンフェスの中へ突入となった次第。
(おしまい)
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