模型の国の人はご存じと思うが、簡単に言うと設定資料にある三面図でなく、劇中のフォルムを優先したコスモゼロのレジンキットがメーカーから発売されるという事である(写真参照:岩手のエス氏作成)。ネットでリリース記事を見た時にはビックリ仰天。ここで述べている“こんなコスモゼロが欲しい”という欲求が、そのままプロの原型師とメーカーの手で実現したのだった。お前が到達しようとした地点は我々が既に通過していると宣言されたに等しい。幸か不幸か、ほぼ原型が完成した後で目にしたからアフレコ漫画作成で動揺を相殺できたようなものの、製作途上に知っていたらモチベーションは一気に消し飛んだ事だろう。
写真で立体モデルをどーこー言っても得る部分は少ないので、B-CLUB版コスモゼロの感想は実際手に取る機会が持てた時に書こうと思う。ただし、劇中のフォルムを優先したコスモゼロ登場の事実は嬉しい限り。三面図版より断然カッコイイ。
これだ、この方向に針が振れたコスモゼロこそ正調ゼロ式なり。ついにヤマトが……いや、山が動いたのだ。なお原典である『湾岸ミッドナイト』(コミックス4巻)の該当エピソードは屈指の名場面なので、未読の方はぜひ原典にあたり本物の感動を味わってほしい。
いつかは作るだろーなと思っていたアフレコ漫画なのだが、この場所で発現するとは予想がつかなかった……これも有明が取り持つ化学反応なのかのう。(2005.6.12記)
無論ラブタコス版コスモゼロは鋭意製作中。ネタと現実は混ぜないようにお願いしたい(版権降りなきゃどーしよーもないというのは事実としても)。
5月中旬から8月初旬にかけて許容量を超えた仕事に見舞われ、それでも無理やりWF参加の準備を進めていた事で製作経過を撮影した記録がない。しかも版権元提出写真やWF終了後に撮り直した写真がピンボケ続出。キャプションすらつけられないので、完成までの経過と完成後の感想を述べて、コスモゼロ製作記を終えたいと思う。作る過程を充分楽しめなかったのは残念。体は眠たがる一方だし、どこまで趣味時間を取れるかは今後の不安材料である。
2005.5.15 sun
実寸は横11ミリほど。
2005.5.18 wed
作図データ
2005.5.22 sun〜5.29 sun
後部インテークフィンづくり。松本零士テイストが足りないので結局破棄。2005.5.29 sun〜6.1 wed
再び後部インテークフィン原型作る。コンソールパネル原画出力。粘土板に出力紙貼って、ピンバイスでメーターの穴開け、彫刻刀で角面を彫り起こす。自分の手で彫り込めるギリギリのサイズ。(食玩戦車のディテールはまさに神技)2005.6.3 fri
後部インテークフィン原型、5枚から7枚仕様に変更。松本零士テイストは上がったと思うが、シリコーン型が食い付いてちぎれやすくなったのもこのためだろう。2005.6.4 sat〜6.6 mon
各部パーツの最終磨き。コックピットパーツ(椅子と背後の電装ブロック)と後部インテークフィンのシリコーン型取り・レジン複製開始。(版権許諾通知が来る前の見切り発車行為)※この時作ったパーツをWF当日入れ忘れたのだから情けない。2005.6.28 tue
コスモゼロ機体原型の表面をつまようじでゴシゴシとなめし、注型準備。このあとガンド・ロワの注型を先に始めたのでしばらくほったらかしになる。2005.7.17 sun〜7.26 tue
シリコーン型製作開始。24日に手持ちのシリコーンゴムを使い切り、製作中断。シリコーン型の湯口だけ切って待ちぼうけ。2005.8.1 mon〜8.7 sun
7月末にシリコーンゴム届き製作再開。7日よりキャスト注型開始。日記には仕事の暑さのグチばかり残っている。2005.8.10 wed〜8.19 fri
仕事を強制終了し、WFまで休み取る。16日よりディスプレイモデルを平行製作。2機作るのはしんどかった。塗り数の少なさに救われたといえよう。 電飾モデルはWF当日に仕上げたので、やはり今回も時間を支配する事はかなわず。あーすればこーすればという悔いよりも、これで解放されるという逃げの方向でコスモゼロ製作は終了。
観た人の反応についてはWF日記で後述するとして、“コスモゼロ=F104”という頭の中で生まれた形状を紙に書いて立体に起こす事は、情報を物質化するというある種の錬金術であり、DNAの働きをなぞるコスプレな行為なのだ。“染色体の情報伝達は100%完全なものではなく……”というマモーさんの言葉どおり、頭から手に伝わる段階で消滅、変性、加工精度の誤差といった劣化を経てこのカタチになった。それでもいいかと思う。なにせ手に取って遊べるのだから……
指先や眼球から入った情報がまた脳に帰っていく事で、最初に生まれた脳内形状も変化していくにちがいない。二次元どころではなく、カタチすら存在しない情報というゼロ次元と三次元の循環運動。大げさに考えれば神様ごっこ。コスモゼロ……いい名前である。
(2005.9.10記)
コックピットのアップ写真は、パーツ不足のお便りを出された岩手県の方が同封してくださったものを使用させていただきました。ありがとうございます。長崎と岩手県に接点、だからWFというイベントの価値がある。生身と頭身をさらけ出すライブだし。