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上:前日設営時(2月6日夜)に見た会場入口前の横断幕。ここが幕張メッセの玄関だと初めて知った
 WF幕張メッセ開催2回目の参戦。09年夏で一通り経験したため、知らない土地での開催という不安はなし。問題なのは冥王星海戦で「ゆきかぜ」を送り出した真田さんのように、不本意な状態で出展品を持ち込んだ当ディーラーの志気が上がらない事。前回に輪をかけた仕込み不足で迎えたWF2010年[冬]の覚え書き。
入場〜閉場
ブース全景 ブース全景 卓上が素っ気ないのは色味のせい。総統グラスはスッキリすぎて棍棒のような迫力に欠ける。フィギュアの様な華があればなぁ……
会場風景 会場風景(Bブースより) 正午過ぎの人並み。まばらに見えるのはディーラー島ごとのクリアランスを広く取ってあるせい。移動する人には親切と思うがワシャワシャっとした混み合いの方が好みである
 5時に起きて寝坊。今回もアシストしてくれるコスモゼロマスター氏と7時50分に入場。ブース番号B19ー04。前回より1時間遅れ。やはりたるんでいる。しかしディスプレイはさほど手がかからず。マンパワー2倍だと余裕。
 「MーCーKIN」の版権元である「八広ディーシー」のあげだし氏へ提出物を持っていくと、設営前にかからわず当ブースまで足を運んでもらい立ち話。ビジュアル体験がダブってるためコスモゼロマスター氏と話が弾んでいた。なんかディーラー同士の交流みたい。基本ソロディーラーなのでポカポカする光景。
 開場時間が近づき、専務の場内アナウンスが流れる。館内放送の女性アナウンスはなんともないのに専務のアナウンスだけ昨年同様音が割れまくってほとんど聞き取れず。一度目はミスでも二度目のアクシデントは運営側のリカバー不足。10時すぎに開場。
 後はいつものWFという空気。11時すぎには総統グラスとガミラス本星も完売し(「MーCーKIN」は……ダメなのか、ネタが入ってないとダメなのかといった状況)、後はいつもの会話モードと浮気モード。ディーラー活動を誇示し続ける自分の中に一般参加属性があったことを印象づけたのが2010年冬最大の発見である。知らなきゃ良かったのに……
 以降は印象に残った出来事の覚え書き。張りを失ったモチベーションは頭を垂れさせる。
総統グラス覚え書き
総統グラス 総統グラス(新作) 持っているのはコスモゼロマスター氏。大人の手になじみやすい大きさだと自負。でもレジンキャスト製だから飲むという最終行為へおよべないもどかしさが最後までつきまとう寸止めアイテム
 新作といって差し支えないもののリメイクという意識が拭えない。工法も素材もバランスも全然陶器製総統グラスと異なるのに……“ニッポンじゃあ二本目だ”という立ち位置もテンションが上がらなかった理由。換骨奪胎してなお原作の空気を損なわないアニメ版『時かけ』くらいの大胆なアプローチを展開しなければ作る意味がない。
 それでも陶器製総統グラス持ってる方が購入してくれたり、ヤマト知らない20代の若者が松本様式の魅力に興味もってくれるなど、立体化の効能はあったと思う。アオシマ製ガス生命体グラスのユーザーも立ち寄られ、その使用感を伺えたのは収穫だった。
 塗装のつたなさだけは購入された方に申し訳ない限り。コスモゼロマスター氏によると俺のエアブラシ使用空気圧は高すぎるという。次の出展時には筆塗りムラだらけ仕様にならぬようブラシ塗装へ再トライする次第。
ガミラス本星覚え書き
ガミラス本星 ガミラス本星(再販) パッケージは本来予定していた牛乳パック仕様。前回の缶詰パッケは短時間で作成できるために選んだ。ガミラスと牛乳には接点がない。強いて言えばベースカラーの緑くらいか
 若干色味を明るくした以外は09年夏と同じ(ディスプレイモデルが前回のもの)。最後の一個をパッケージに戻す時落としてしまい、外殻の継ぎ目が割れてしまった。購入者の方には了承の上、ディスプレイモデルをお持ち帰りいただく。申し訳ないことしきり。ここにも気のゆるみがある。
 立ち寄られた方が“(表情をつけるため)内核の溶岩は描けばいいじゃない”と指摘。溶岩の海はイエロー一色。それ以外に手を加えようとする考えがなかったのでこの提案を聞いてアッと思った。さすがWF、伊達じゃない人たちがいる。
 それにしてもガミラス本星、完成品としてこれでいいのか?組立キットで出せば一騎当千のモデラーが超絶の仕上がりを見せてくれたのでは。うまく塗ろうという気のない奴が塗装済み完成品と名乗っちゃいかん。
汎用単座航宙機覚え書き
M-C-KIN M-C-KIN(新作?) アクセントになるアンテナパーツを忘れてきてしまったので90%の完成モデル。パッケージとインストは改修、意気込みは今回の出展中一番のモチベーションで望む。そのくせポリキャップを2セット分買い忘れているのだからうかつにも程がある。オリジナルという以外ポイントはなし。メカ考証も考えておらず、気持ちのいいラインの発見だけが目的のアイテム
 就航予定は08年夏。原型は完成させていた。発表出来なかったのはペナルティによる参加停止処分のため。各パーツの量産は済ませており、気になった機体部分だけ新規作成してのお披露目。
 一年半越しの出展だけに愛着もひとしお。反応なかったのはそれが他者の評価としてう…受けとめよう(くぅ〜)。
 ともあれオリジナルは自分のコンテンツを持ちたいという身から出た欲の発露。欲望の火が消えない限り実体化するのである。
シャルロット・フランシア覚え書き
シャルロット01 ガイドブック265ページ モノクロ写真のこの一枚で持って行かれる。この時のピリピリ感は04年冬のWSC作品「プレネールさん鮫背骨折り」のガイドブック広告を見た時以来。蠱惑の表情とシルエットの美しさ。自分の引き出しにないものばかり
 ガイドブックめくっていたらコトブキヤのWF限定「シャルロット・フランシア限定版」の広告に目がとまる。今日ここに来た目的がグラグラと揺れる。ディーラー参加の矜持が物欲のささやきに籠絡。コスモゼロマスター氏がブース休憩の間、企業ブースへGO。改めて幕張メッセの広さを実感。
 もちろん昼過ぎに行ってあるわけがない。明日の店頭販売に一縷の希望を持ってブースへ戻る。
 原作ゲームの事は知らないしキャラデザした人は超有名でも画集持ってるわけでもない。引っかかったのは原型師の力(塗りもすごいが初見はグレー画像)。原作者以外の手による魅力の発現。
 ディーラーダッシュの理由が多少なりとも実感できる。琴線に触れる作品が人を動かす。前日ガイドブックをめくっていたら当日はどんな心理状態で臨んでいたことだろう?イベントにおいてフィギュアは華であると同時に弱小アマディーラーのポリシーをちっぽけなプライドだと知らしめる妖華だった。
シャルロット03 より金髪碧眼(3D仕様) 原型師の方が出店されておりそこでも拝むことができた……のだけど行った時には帰られた後だった。これはコスモゼロマスター氏撮影のもの。押さえてくれててありがたやありがたや
シャルロット02 全面降伏 金髪碧眼金髪碧眼……昭和の中年オヤジか俺は
ラジオ会館 秋葉原・ラジオ会館前(2月8日月曜日) もうこれはWFの記録じゃないな。写っている大半は当日配布の整理券持ってコトブキヤの開店を待つシャルロットな人たち。開店後あっという間にレジ前は行列。昨日買いそびれた人もいたんだろうな
 これにて2010年冬のWF日記は終了。開場直後、子どもが産まれてWFに来られなくなった息子の代わりに買い物をまかされたというご婦人が当ブースにも立ち寄られたが再び訪れる事はなかった。他のディーラー卓で(息子が)希望するアイテムを購入できただろうか?おそらく無理だったと思う。欲望渦巻くイベントへ勝手の判らない高齢のご婦人を派遣する息子のズレた欲望は産まれた子どもに変換して注げばいいのに。
 そんな所有欲の一端に触れたのが今回一番の出来事。昨年立ち寄られた樹脂板応用モデル制作中の方(関東在住)が再訪、前半部分のフレームを持参されていた。デカイ。完成時相当なサイズになるのは必至。作り込みと並んで賞賛するのは素晴らしい持続力。なのに当方はブレまくり。イベントの緊張感も白水着の前にぐにゃぐにゃ。
 太陽は勝手に高くなってくるが原型は手をつけないと進まない。過ごしやすくなった日々の営みをたった一日の祭典で昇華することができるのか?日々是惰眠の顛末を待たれよ。
(2010.5.8記)
【付記】WF2009S/WF2010W 製作コスト一覧 (ポップ製作費は除く)
旭化成ワッカーシリコーンRTV2 M8012 1kg×15
WAVEレジンキャスト×5
ファンド粘土×2
マラカス×6
丸磁石(25×4mm)×15
タッピンネジ(20本入)×4
タッピンネジ(4×10mm)
アルミパイプ×3(5×1000mm)
ボールジョイント(特大)
ボールジョイント(大)
球体ジョイント
プラ棒(2mm)×2
シリコーンソフトクッション×3
シリコーンソフトクッション×3(90%OFF)
Mr.カラー×25
Mr.カラー水性(緑)×2
Mr.カラーGX(白)×5
Mr.カラーうすめ液(大)×2
Mr.カラーうすめ液(中)263×2
Mr.カラーレベリングうすめ液×3
トップコート(つや消し)×14
田宮エナメル(白)
田宮エナメルうすめ液
田宮マスキングテープ
ソフト99クリア
ユウビ造型離型剤 UB108×2
35,625
15,659
1,154
5,040
750
420
160
567
500
500
500
420
540
37
4,182
316
1,050
1,260
526
945
7,350
158
210
231
1,008
3,460
ブレーキクリーン
ブレーキクリーナー
パーツクリーナー×2
平筆(大)
平筆(小)
平筆
2mmドリル
1.5mmドリル
プラ板(1mm)
布ヤスリ(#60)
布ヤスリ(#40)×2
サンドペーパー(#60)×3
サンドペーパー(#240)×2
サンドペーパー(#400)×2
瞬 着
瞬 着
ゼリー状瞬着×2
3M超強力両面テープ
両面テープ×4
梱包テープ×4
ポリプロピレンカップ
ピペット×2
スポイドセット
空ボトル
指サック
コスト合計
710
379
450
368
137
126
380
380
525
126
272
165
128
128
288
680
459
1,279
420
420
105
320
189
158
105
91,265
 「松本式突起型棍棒」6セット、「松本メーター」11セット、「地球2199」12個、「C−KIN」6機、「総統グラス」12本くらいの原型製作・複製にかかったコスト。マラカスとメーターは以前のゴム型を使用した分コストは削減。ワンフェス2回分のコストとして単純に割ると、出展のためにかかる経費はさほど高くない。
 しかも半年に1度の出費だから社会人の小遣いでまかなえる範囲。こーゆーページを覗かれてアマチュアディーラー活動に興味を持たれていただければ幸いである。記憶に残る1日が手に入ると思えばお得な投資。趣味でやってればデメリットという言葉が意味をなくす事請け合いですぞ。
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