Wonder Festival 2010 [Summer] in MAKUHARI MESSE
WF幕張メッセ開催3回目の参戦。開催25周年目の夏。仕込みしていると“ヤバイ、これはマズイ”と暗雲がもくもく。原型仕上げ〜複製までの行程がものすごく面倒な事実に直面し、パッケージやインスト作る時間がことごとく削られてしまった。頭部大モデルを複製する労力に翻弄されたWF2010年[夏]の覚え書き。ともかく暑かった。入場〜閉場
ブース全景 まるでヤマト系ディーラーのように見える本ブース。あえて区別するのは弁解めくが、松本零士様式の立体化が結果こうなったと思っていただきたい。そう捉えればこれまでのラインナップも理解していただけると思う
自販機でボトル買って戻る際、行列から俺を呼ぶ声がする。なんといないはずのコスモゼロマスター氏が!相手の事情もかまわずブースまで任意同行を願い設営を手伝ってもらう。こういう偶然があるのもイベントの魔力というべきか。いや、都合のいい解釈なのは言うまでもない。一般やディーラー参加など、WFをどう楽しむかは個人の自由なのだから。
卓上レイアウト 白とグレーの地味な世界が広がる。超大型ミサイルの占有率が予想以上に大きかった。たった1個分のパーツなのに……アイテムの区割りなし崩しの惨状
会場風景 やたら見かけた『ブラック★ロックシューター』のプレミアムバッグ。充分な容量とスッキリした仕立てで欲しくなったが、商品買ってないしクーポン画像提示に必須の携帯持ってないので所有資格ゼロ。WF紙袋並みの徳用オマケアイテムはメーカーの勢いを物語る
誰も鳥の目線で会場の状況を語れない。読むWFは終わった後の楽しみ。ガイドブックの白黒2ページでまとめられるほど変化のないイベントではアルマイト洗面器。
超大型ミサイル覚え書き
超大型ミサイル(新作) 原型にサフェーサー塗って仮止めしただけの間に合わせ仕様。ディスプレイスタンドは一発目のキャスト複製品。原型にはガミラス本星の複製パーツとシリコーンゴムの硬化剤ビンの蓋使用。ビンの蓋はちょっと後悔
1時45分くらいに完売。補修まみれの弾頭パーツ、造型に統一感のないディスプレイスタンド、不親切な手書きマニュアルをものともせず選択してくれた5人の神様には深く感謝。
ガレキ上級者と思われる方が、500円玉以上の湯口跡やキャストが流れなかった穴をふさいだボコボコ具合も“このくらい雑な複製品を仕上げるのは当たり前。最近のモデラーはこれだと受けつけないのかねぇ”(意訳)とこぼしておられた。なぐさめの言葉と思えるものの、湯口くらい整形して出す余裕は持ちたいもの。加えてパッケージを用意できなかった不手際も。
パッケージもキットの一部。この矜持を守れなかった汚名は次に返上。5人の神々と冥王星前線基地の皆さんにかけてここに誓うものである。
なお、超絶モデル製作中の方からミサイル塗装に関するアドバイスをいただいた。ぜひ活用させていただこう。知らない技法を直に享受する……一を聞いて十返ってくる場所ならでは。およそ知り得る模型情報はこの会場に集まっている人間のだれかが応えてくれるであろう。
総統グラス覚え書き
総統グラス(再販) ミサイルの後に複製したので、180ミリ程度の1パーツアイテム量産はものすごく楽に感じた。サイズがもたらす迫力よかコストも手間も軽く済み、手の内に収まる大きさの方がストレスは少ない。少ないのは大助かり。一度はやりたい荷物先送り手ぶら上京
塗りは絶対間に合わない状況だったため未塗装モデルの提供となる。どう転んでも自分より下手な仕上がりをする方はいないだろうから、グラスにとっても幸せな出来上がりが迎えられた事であろう。
それでも冬の手塗りバージョンであるディスプレイモデルを“陶器然としているからいい”と評価してくれる方がまだいらっしゃる。火星の岩が人面に見えるくらいの錯覚を招くWFマジックに違いない。
本アイテムもパッケージが不完全のまま渡してしまったのが悔やまれる。むき出しのボール紙にコピー用紙1枚巻くだけでも見映えは変わる。2時間ぐらいの手間を注がなかった報いは画像をアップする時に表れる。
首都圏イベント覚え書き
監督には不評のネット中継 イデオンナイト、幸運にもUSTREAMがトークイベント生中継をやってくれたおかげで九州の端っこでも内容を享受することができた。富野監督のミサイル一斉発射ポーズが拝めただけでも僥倖。だがなぁ……面白ければ面白いほどに蚊帳の外感覚が増大する。情報を知る事はできても体験できなかった薄っぺらさは消しようがない。質問コーナーもあったが残念。ガンド・ロワのデザイン誕生の経緯は現在も謎のまま。30周年記念の情報公開なるか?
いつも立ち寄ってくださる方の中にはテアトル新宿・サンライズフェスティバルの目玉、「イデオンナイト」に行くという選ばれし勇者がいてこれもうらやましい限り。生富野・生湖川のイデオン話を聴いてから発動篇を観られる機会はもうないだろう。これぞ千載一遇の歴史的邂逅。しかも三列目という抜群の席位置。
“質問コーナーあったらガンド・ロワのデザインを最終的にまとめたのは誰か聞いてみますよ”というありがたいコメントもいただく。こんな会話ができてしまうのだからディーラー冥利に尽きるというもの。
情報の伝達速度は速くなってもオタクが望む発信源は以前首都圏にある。地理的優位はいかんともしがたい。それがちょっとだけ緩和される中立地帯でもあるのだなここは。
ただし劇場版ロマンアルバム(徳間書店)にて当の樋口雄一氏が“劇場版登場の新しいメカにはたずさわっていない”とコメントしており整合性の問題が残る。
思うにガンド・ロワ系のデザインであるバイラル・ジンはTV放送時に既に登場、打ち切り後も予定していた真の最終回までの絵コンテは1980年までに切られていた(イデオン記録全集5・長谷川徹プロデューサーの発言)から、劇場版の制作が本格化する以前にガンド・ロワのデザインは出来ていたと考えれば辻褄は合う。
という訳で当方はこんな解釈でこの問題を落着とする。望むべくはその富野スケッチが現存し公表の場が設けられれば言うことはない。謙遜されていたが造型に対する富野センスは非凡であり、書籍にまとめる価値もニーズもあると確信するのだから。ですよ。 これにて2010年夏のWF日記は終了。今回のお役立ちアイテムはメントール配合スッキリ爽快のフェイスタオル。汗ばむ会場でつかの間の清涼感に包まれて大助かり。
ろくな準備もできずの参戦はフタを開けてみれば充実の1日。説得力のある予想があまりアテにならないのはWFという全国のモデラーが集う故、個人の範疇を越えたワンダーが発生するためだろう。誤算が楽しい方向へ働くのはまったく運任せ。どう転んでもその日その場所に自分が立っていた事は変わらない。
“止まった時計でも一日に二度正しい時刻を差す”という格言は四季においても機能している。年に二回の祭り事。変わりなき日常をひととき忘れる機会こそ出力100%の自分をさらすのにふさわわしい。万全の準備できなかったらそれが現在の実走値である。
太陽はまだ高く寝苦しい夜が続き、サイト更新の気概も蒸発してしまう残暑。平均気温30度切らないと粘土にだって触りたくはないと思う日々。
一足先に終わってしまった夏を振り返りつつ、ミサイル日記も早くアップして気分変えたいなと思う次なる更新を待たれよ。
(2010.8.22記)
接触編 完売したら即撤退、後は会場ぶらついておしまいってな事はない。展示している間は常に会話が成立するのだから。ディーラー参加はなけなしの社交性を全開にする場所を得る事である。普段自分から語りかけるなんてポジティブさはカケラもない。これもWF効果。ヤマトを本放送から観て冒険王の連載をリアルタイムで読んだ方がゴロゴロしている場所である。会話が即意当妙なのもむべなるかな
WF25 簡単な軽食が用意された懇談会だろうと思った参加ディーラーを交えてのWF25周年記念パーティ。が、潜入したコスモゼロマスター氏によるとふんだんな料理が提供され、DAICON3・4のオープニング映像が上映されるなど、ゼネプロからの歴史をふまえたお誕生日会テイストだった模様。参加していればホテルで缶ビールあけて打ち上げするよか思い出になっただろう。もっとも綺羅星の著名原型師やオタク業界の一戦で活躍する方々のいる場所で和める事はまずなかった。人見知りには自信あり
【付記】WF2010S 製作コスト一覧(ポップ製作費は除く)
旭化成ワッカーシリコーン M8012 1kg×10
旭化成ワッカーシリコーン M8017 1kg×10
造型村EXシリコーン(1kg)×8
ウェーブ レジンキャスト(白)×4
アートクレイ ニューファンド×16
ユウビ造型離型剤 UB108×1
ファインモールド ご機嫌クリーナー
フィニッシャーズ マルチプライマー
ガイアカラー ツールウォッシュ
半円ヤスリ
サンドぺーパー#40×2
サンドぺーパー#24×3
サンドぺーパー#240×2
サンドぺーパー#400×2
旭化成ワッカーシリコーン M8017 1kg×10
造型村EXシリコーン(1kg)×8
ウェーブ レジンキャスト(白)×4
アートクレイ ニューファンド×16
ユウビ造型離型剤 UB108×1
ファインモールド ご機嫌クリーナー
フィニッシャーズ マルチプライマー
ガイアカラー ツールウォッシュ
半円ヤスリ
サンドぺーパー#40×2
サンドぺーパー#24×3
サンドぺーパー#240×2
サンドぺーパー#400×2
23,750
23,750
21,000
12,556
7,056
1,730
800
880
367
650
240
315
168
168
23,750
21,000
12,556
7,056
1,730
800
880
367
650
240
315
168
168
スポイドセット
ほいく粘土×2
ビーカーセット500(2個セット)
田宮マスキングテープ
イリサワ ゴム手袋
ポリノズル
和彩中鉢 和風7号白砂(植木鉢)
クレッツ ポットカバー4号(植木鉢)
駄 鉢(浅型)
駄 鉢(浅型)
駄 鉢(浅型)×2
KIKIPOT No.3(植木鉢)
コスト合計
ほいく粘土×2
ビーカーセット500(2個セット)
田宮マスキングテープ
イリサワ ゴム手袋
ポリノズル
和彩中鉢 和風7号白砂(植木鉢)
クレッツ ポットカバー4号(植木鉢)
駄 鉢(浅型)
駄 鉢(浅型)
駄 鉢(浅型)×2
KIKIPOT No.3(植木鉢)
コスト合計
189
470
367
283
241
315
258
399
348
598
176
799
97,873
470
367
283
241
315
258
399
348
598
176
799
97,873
総統グラスは前回のゴム型を使用したので、コストの大半は超大型ミサイルのゴム型が占有。巨大モデルは中空にしても、いや、中空にしたからこそバカにならない量のシリコーンゴムが必要になった。
“デカい”というたったひとつのチャームポイントを活かすには計画的にやらないとリスクが大きすぎるという教訓である。
“デカい”というたったひとつのチャームポイントを活かすには計画的にやらないとリスクが大きすぎるという教訓である。