２０２１年６月から本格編集に入った「真・改造フミナと仲間たち大全」（白川みつと＆なかまーズ）。本誌製作と平行してノベルティにも着手（実は裏テーマがあり、決定する前には蚊取り線香やお香、入浴剤などの既製品流用を考えていた。裏テーマは後述）。使えるキャラクターアイテムをと、冷蔵庫使用を想定したマグネットを選択。本文用に用意した著者・シラカワ氏の自画像をベースにレリーフを仕上げようと構想。
　すると、ひょんな事からノベルティの話となり製作協力を申し出てくれた「ぽったー先生（仮）」がデジタル原型を請け負ってくれるというありがたい方向へシフトアップ。商用原型を手がけるプロとタッグを組める状況に。製作期間の短縮と仕上がりの精度が約束され、当方は複製とネオジム磁石の取付を担当する初の共同製作が実現したのである。早速アイテムイメージをまとめてポッター先生へ送付（右図）。自分が出会った中で剣聖レベルな福岡・佐賀の二大巨頭が結集。“この本の成功は約束されたと言ってもいい”気持ちになったのは言うまでもない。

　裏テーマがこれ。自分が一度やってみたかった技法の実践。２０２１年４月、地元で開催された「海洋堂フィギュア展」で、写真でしか知らないバキュームフォーム製ビートルや轟天号の現物を見学。草創期のガレージキット技法を試してみたい気持ちが高まり、今回のノベルティ向けパッケージ用保護カバーを作ってみようと思い立ったのである。
　リサイクルショップで型枠用の写真フレームと小型掃除機（年末の掃除にも活躍）、ホームセンターで電熱コンロやコンテナ類を購入。手持ちの端切れ板や洗濯機のホースやアルミ板を寄せ集め、自家製バキュームフォームを組み上げる。２０２１年９月１７日に完成。翌９月１８日に稼働開始。ＰＥＴと塩ビ板で試した所、ＰＥＴは白くなりがちだったので塩ビを採用。０・３ミリは成型した時強度に不安があったので０・５ミリを本採用。はじめてのバキュームフォームはさしてトラブルもなく複製完了。バキュームタイミングによってバラツキがでても支障はなく、ここにＢＯＸ付録の完成。次回はいつ稼働する事やら。