感謝と悔やみを残しつつ消滅(2004年)し、ワンフェスに参加しているのは自分だけになった。売り子だったのに……不思議なものだ。とはいうものの薄いオタクの活動限界はとうに越えている。09年夏のワンフェスが終わった時点で、作る理由が存在する版権アイテムはこれしかない……個人活動の当初からうすうす感じていた総決算(ネタ切れ)的対象。
あの頃ポップ製作や売り子でしか関与できなかった総統グラスを自ら手がける事。大げさにいえば生みの親を乗り越えていくための通過儀礼。矮小にいえば過去に対するオトシマエをつけるというネガティブ作業。ラブタコス史上最も暗い感情が底に流れるアイテム作り。その軌跡が以下の顛末である。我ながら器量の小ささに泣けてくる(タイトルに01と銘打っているがこのページで完結。続けて述べるほどの事件はないのだった)。
承 前
ラフスケッチ最終稿。(2009.10.11 sun)
スケッチはもっぱら移動中の高速バスや列車の中。都会(福岡県博多市)まで2時間はかかるので描き試す機会は十分。何回も繰り返す事でバランスが固まってくる。
一次原型製作〜完成まで
切り出し用作図データ。(2009.10.11 sun)
紙パーツを切り出して組み立てると全体のシルエットが立ち上がる。何度も語っている事だがデザイナー松本零士の魅力はもっとクローズアップされていい。メカニックデザインは一部分でしかなく土台にある造形様式こそ語るべき対象。骨組の間にスチロールを挟み、サンドペーパーでガシガシ削って立ち現れる曲線の妙。
イラストボード製切り出しパーツ(2009.10.12 mon)
一次原型骨組み。既に松本デザインと判るトゲラインの威力。(2009.10.12 mon)
骨の間にスチロールを埋める。シルエットはほぼ完成。(2009.10.12 mon)
一次原型のゴム型取り。粘度低いシリコーンゴム使ったらダダ漏れして床を汚す。(2009.10.16 fri)
ゴム型から外された一次原型に敬礼。(2009.10.17 sat)
硬化中のキャストに半分取り出した型を押し付けて結合。接合面が判らずいびつな組みになり失敗。(2009.10.18 sun)
仕上げは年をまたいで1月23日に終了。柄の部分の女性シルエット、ドループ部分はもう少し彫りこめばよかった。
今回、原型表面にサフェイサーを塗りペーパーがけでツルツルにして複製を取ったらとてもゴム抜けがいい。いままでこんな初歩の手順も知らずに抜いていたのだからもったいない。逆テーパーになるカップの内側もガス生命体グラスの時よりキュポキュポはずれる。
ゴム型取りの際にトラぶった以外はスムーズに進行。これまでやってきた手法内で納めたせい。冒険がないと語る事も少ないのである。
今回は原型製作より完成品出展の塗装でつまずいた。思った以上に白の隠蔽力が弱い。カップの内側をブラシで吹くと強烈な吹き返しが起きて塗料をまき散らす。日程が足りない(これは自分のせい)。思いあまって筆塗りを始めればよりつたなさ大爆発で刷毛後も鮮やかに残る仕上がりに。急いては事をし損じるのである。嗚呼……
半分づつ取った二次原型を摺り合わせて円形に近づける。手間をかけた方がゴールは近くなるという一例。(2009.10.18 sun)
トゲも繋ぎ、全体を磨き上げた最終原型。(2009.10.21 wed)
製作を終えて
版権申請段階の原型。目地慣らしはやってないが完成品とほぼ同じシルエット。(2009.10.21 wed)
残された作業としては不様な塗装でWFに出展しまった失敗を繰り返さないようにする事。キチンと仕上げる事で総統グラス製作の締めとしたい。このパートだけは当初からズーッと進化していないな……無頓着すぎ。
サフ吹きして原型完成。(2010.1.16 sat)
次回はなんと09年夏のWFレポという亀進行。自意識が薄れ虚数の固まりにならないうちにアップしたいなぁ〜とぼんやり思う、夏の雪ダルマな日常変化を待たれよ。
(2010.4.18記)