ファーストスケッチ(3.25) 鳥とおにゃのこと卵というベタベタの組合せ。好きなパーツだけで作る自分流トルコライスか。難易度は過去最高。曲線と曲線のつながりが肝になるだろう。このあとしばらくにゅうにゅう貯金箱の製作に入ったので間があく。
よって今回は作者成分100%の純正オリジナル。上半身の脳細胞と下半身の煩悩を使って進めるラブタコス製2体目ファティマ「半種 ちゃん」の製作スタート。
参考資料 「フィギュアの達人」は自腹で他2冊は図書館の本。付け焼き刃モロバレの感強し。他にもあるがむにゃむにゃ本なので、そこは察していただきたい。
ラフスケッチ 2011.4.23 sat〜5.18 wed
ポーズは決まっているのであれやこれや描いて手を慣れさせる。当初足と卵の間に羽を通していたが羽が大きくなるにつれて無理が出てくる。相変わらず下半身のバランスが取れない。フィギュア製作に必須というポージングは全然取ってない。描いてるうちに等身が高くなっていったのは願望投影でなくコンプレックスであろう。
5月13日に骨格用の粘土板をのばしている。
立体ベース 2011.5.18 wed〜5.22 sun
原寸大でプロポーション図面を起こす。ちょっとヒョロヒョロだと思うが卵のサイズに会わせて調整が必須なので決定稿にする。
工作コンセプト
ともあれ机上の空論は試してみれば一目瞭然。五ミリ厚ほどの粘土板に正面図を貼り、部分毎に切り落とす。一週間以上陰干しした 粘土はまだ完全乾燥しておらず、羽の部分はギュギュっとひねりを入れると紙を貼ったまましなってくれた。
もう少し早く作業に入っていればもっとひねりの利いた羽形状になっただろう。その辺は作図合わせでなく成りゆきまかせ。
この頃デジカメが壊れて買い換えの時期にあたるため、作業工程は残っていない
板パーツ 2011.5.24 tue〜5.25 wed
全長およそ175ミリ。10分の1サイズ換算だと相当細い。人体デッサンなどやった事もないし、同人活動でもピンナップイラストなどとは縁遠い本しか作っていない。
にょたい立体化の道は自分で地図を作っていくに等しい道のりである。
天たま 2011.5.26 thu〜5.31 tue
短冊にした新聞紙巻いてファンド粘土盛り。電気ストーブで強制乾燥。その日の内に外側を磨けるくらいは乾燥する。乾燥時間はパテに及ぶものではないが、薄いパーツならファンド粘土もそれほど間を置かずに済む。
ドッキング 2011.5.28 sun
卵のサイズにあわせフィギュアパーツをつなげてポージング決め。脚や腕の角度はだいたいイラスト通りの位置に納まる。卵は磨くのがとても楽しい。何故だ?
小顔=空豆写経くらいの難易度? 2011.5.29 sun〜
三文判のようなフラットベースに横顔貼った粘土板を貼って輪郭ベースを決定。稜線に沿って粘土を盛り作成する予定。理屈的には鼻梁がセンターに来て左右対称になるはず。6月7日現在は放置中。他のパーツが終わってから取り掛かる予定。顔仕上げてから進めた方がモチベーション上がりそうな気もするが、正直自信がないので後へ後へと押しやっているのが実情。小心者はいつも腰が引けてしまう。
顔パーツ構成図と横顔ベース
髪型まで仕上がるのはいつの皮下脂肪…… 正面と横顔を結んだらどんな立体になるのか想像できない。できなくても粘土盛ってみれば確認する事ができるので、立体は悩まなくて済む。人体骨格をベースにしてないキャラ絵がどんな曲線を描くのかを手が覚えたら次の扉も開くのだろう。
只今絶賛製作中年 2011.6.3 fri〜
という流れで始まったオリジナルフィギュア製作編。彫ったり盛ったり磨いたりするのが満載。通常より早めに取り掛かってはいるものの、短くて丸くて一本足りない大味マニピュレーターが脳内ビジュアルを再構成するのにどれだけかかるか予定がつかない。今回のワンフェスレギュレーション変更がないと始まらなかったフィギュア製作。百戦錬磨の原型師が最も集うジャンルに外し系アマチュアディーラーが飛び込んでどうなるかは、カタログ忘れてコミケ参加した一見さんの右往左往ぶりを想像するよりあきらかでアローエンブレム。
それでも作ってる間は楽しいし、作りさえすればディーラー参加できるのである。世界一の造型の祭典でアマチュアにも舞台がある—これ以上楽しめるポジションはない。ないでしょ?
趣味時間とはいえ徹夜だけはしたくないなぁと思う、四十路中年の次なる煩悩記録を待たれよ。
(2011.6.7記)
完成まで一気に語り尽くして、2体目ラブタコス・ファティマ製作の記録を終えよう。結論を先に言うと、作品が標準以下であっても費やした時間は無価値ではない。素人と玄人の間に立つ「普通」のレベルへまた一歩近づいたのだから。自分の手を動かさなければ先に進めない世界。
胴体曲線 2011.6.6 mon〜6.11 sat
ザクザク削って女体のラインを出していく。くるぶしや土踏まず、おっぱいと肩のへこみなどやりがいのある場所ばかり。すべての部位が曲線でつながる女体の美しさ。“これは皆さん手を染めるハズだよ”と、リビドーが素直に頭を垂れた。
無駄ブレーカー
生殖器部分は作り手にゆだねるつもりで最後まで手をつけなかった。 だが出展エリアが成人ブースであり、しっかり 再現しているディーラー諸氏の作品を観た後では抑制的判断は単なる照れ隠しに他ならない。
メーターは振り切っていい。作る側が検閲してどうするんだというのが本作唯一の悔い。
誰だこれは?
2011.6.11 sat〜6.13 monボディをひととおり仕上げて、肝である頭部製作へ移る。が、ここで問題発覚。彫り込むほどに設定画から遠ざかる描写力不足の現実。ポンチ絵を立体に落とし込む方法論を持っていないのだった。このままではセルティ仕様になってしまう。
考察するにロクにフィギュア造型もやってない中年オヤジがピーキーなアニメ顔を落とし込むのがそもそも無理。大きな瞳と顔を絶妙なバランスで成り立たせている勘所に無頓着なせいだろう。
対 応 仕切直し、瞳を小さくしてノーマルな比率に近づける日和見モードに移行。壁を壊すより回り道を選んだ中年の臆病さ。
比率変更 2011.6.15 wed〜6.23 thu
スケッチやり直しとネットで瞳が小さくても可愛く見えるイラスト探し。幸い中国の書籍で理想形のイラストが見つかり、まったくタッチが違うがスケッチして自分のバランス領域を詰めていく。瞳の描き方に安定感がないのと描き込む領域が狭くなるので表情にどう影響するのか心配。二次元一辺倒でやるより、立体再現を考えて描く方がキャラクター考える集中度が上がる。衆目にさらす事を前提に進める出展効果だろう。無駄にならないとはこーゆー所にある。鼻の穴まで再現できたら言うことはない。
アングル 2011.6.23 thu
盛り直して作り替えた頭部パーツ。これが2011年夏の到達点。角度変えると全然表情変わってしまうのはキャラクター固定できない表現レベルを物語る。ここでもキャラ設定と離れまくりだが、自分の嗜好がにじみ出ているので愛着ありあり。次はもっと大きいサイズで作ろう。
ハッピーバースデー 2011.6.25 sat〜7.2 sat
切った盛った削った磨いたを経て完成した半種ちゃん原型。作ると言って出来た有言実行モデル。まずはそこがいい。これがないと先に進まないし。殻の破片はアクセントにと用意したものの少々足りなかった。
着 色 2011.7.18 mon〜7.22 fri
複製したレジンキャストに初めての肌色調色。肌のピンクと髪の黄色は強すぎて一回落としてやり直し。デリケートな塗りと無縁なディスプレイモデルを輩出している当ディーラーとしてはとても気をつかった作業。足の指にも朱を落とすくらい手をかけた。かけたにせよフィニッシュワークはむずかしい。立体の終着駅は素通りできない通過点。堂々と改札をくぐるのはまだまだ先の話。

最大の関門は瞳入れ。怖くて怖くて先延ばし。スケッチ段階で困り顔が一番落ち着き決定。複製失敗したパーツで練習し、上京前日の朝に本製作最大の集中力を注いで一気入れ。眉引きが表情を決めた。
同じ対象に同じ集中力の再現は無理なので二度と同じ表情は出せない。原型師による半種ちゃん製作はここが終点。
まとまりなきまとめ
これにてオリジナルフィギュアへの挑戦は終了。煎じ詰めれば面白いの一言。自前のセンスだけでは足りず、いろんな資料と作例を参考にして組み上げる過程が糧になった事はいうまでもない。考えた事と出来上がったモノの整合性は実にアバウトだが、全部自分から生まれたもの。納得も不満もひっくるめて愛着を持てる。オリジナルが受け入れられるには相応の魅力が求められよう。それは他者が決める領分。まずはオリジナルを作るという看板でゴールする事。話はそこを通過しないと始まらない。無賃乗車で語る気もない。
ともあれオリジナルフィギュア線2駅目までは乗車完了。次の駅へ向かう切符は予約したが何時乗るのかは未定。次こそは(何の?)の願望記録を待たれよ。
(2011.8.7記)